「赤ずきんとオオカミのトラウマケア」(1章・2章 無味ではない感想)
2025/08/30
「PTSDは、一時的なワーキングメモリーの低下のような症状をもたらし、ADHDのような症状を見せる。具体的には、片付けなどができなくなる。」(p.22)
→トラウマを抱えるようなことがあったと面接時に求職者が話した場合は、急性ストレス障害で終わったのか、PTSDまでなってしまったのかをこの質問で尋ねて、再発により就労継続が困難になる可能性を考慮すべき。
「PTSDには、単回性と複雑性がある。前者は、起きた事態が異常だとわかる。後者は、自分や世界に対する考え方が揺らぐ。何度も繰り返され日常となったことで、自分がおかしいのか他人がおかしいのかわからなくなるからだ。自己調整の障害となり、白か黒かで思考が極端に走りやすい。コントロールできないという病気だということを心に留めておく必要がある。」(p.36)
→複雑性PTSDの方は、価値基準に問題がある。会社を経営する以上、会社が完全に白ということは、おそらくないだろう。少々、黒があるだけで、他の従業員・警察・税務署・労基署・労働局・ハローワークなどありとあらゆるところへ通報してしまうのだ。関係各所は、通報への対応でリソースを割かれ、結局、雇用したことが社会にとってマイナスに働いてしまうことが多い。複雑性PTSDについては、生育環境が大きく影響している。ただ、不採用にするだけでは不便なので、USPT等の最新の治療法についての情報を提供すべきだ。
「自己調整能力がないのは、「虐待者」にコントロールを委ねたからだ。虐待者の都合により決まるため、一貫したルールがないので、自己調整能力が育たなかったとのことだ。(p.40)」
→つまり、複雑性PTSDの人は、感情の調整能力については「赤ちゃん」と同じというわけだ。第一次反抗期(いやいや期)を会社の上司にしてくる可能性がある。そこは、障がい者雇用の守備範囲ではない。福祉に任せた方がよいだろう。
「自我状態の多様化と、状態間の状況に応じたスムーズな移行が、まとまりのある自己間を作り上げていくそして、その基礎になるのが、養育者との適切な関係性であり、情動調律なのです。(p.43)」
「発達の初期にひどいトラウマを受けると、その人格状態を加工壁ががっちりとできてしまい、他の人格状態との税投資がなくなってしまいます(p.44)」
→「生の哲学」でおなじみのベリクソンの「持続」の考え方に近い。「無」の仮定は、哲学の重要なテーマだが、ベリクソンはその仮定自体を、「我思う故に我あり」のデカルトの「我」を直観=持続と換言して、証明しようとした。有名な哲学者が仮定とした「無」を証明するところに独創性があるといえよう。
さて、多重人格障害は、ベルクソンの持続が前提となっている哲学をも上回る事態である。すなわち、直観(社会通念など)もなければ、我もない。そうなると、もはや、勤怠管理も、会社理念も、就労規則も、意味がないのではと思ってしまう。その理由は、持続、直観、我がないからだ。多重人格障害をカバーしている哲学の候補としては、レヴィナスがあげられるが、それはどちらかというと養育者側の視点だろう。哲学の発展が待たれる。
「既にピリピリしている状態の人は、抑圧系の薬物(アルコール、抗不安剤など)で覚醒水準を下げようとします。過食や、セックス依存、メールや電話に移動して、誰かとつながっていると言う安心感を得ようとするなども、覚醒水準を下げる手段といえます。特に麻痺が強い、つまり健康や解離をしがちな人は、覚醒系の薬物を使ったり、自傷行為が続いたり、強い興奮もたらすような危険なことに、はまったりします。(p.47)」
→薬物には、ダウナーとアッパーがあるが、その理由には、ピリピリ→ダウナー 麻痺→アッパーとなっているようだ。背景としては、言葉による抑圧の場合はピリピリ、殴打が加わる場合は麻痺に分かれるのかもしれない。
「症状そのものに依存してしまうこともあります。フラッシュバックを起こすと感情のカタルシスが起きたり、麻薬用の物質が分泌されることから、すっきりしたり、楽になってしまうのです。これが繰り返されるとPTSD症状が満載化しますし、対人関係の中でだとフラッシュバックを起こすほどを繰り返したりします。(p.47)」
→「天は自ら助くる者を助く」というが、フラッシュバックしている状態がいいという人がいることには驚かされた。会社としては、そういう従業員がもしいたら迷惑千万である。冷酷だと思われるかもしれないが、社会において各々の役割分担がある。おそらく、ダルクが専門的な期間だろう。
面接時においては、病状によっては、採用して差し上げることではなく、症状ことに適切な機関を勧めてあげることが、求職者の幸せにつながると思われる
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