なくなってしまった「適応障害」とその理由
2025/09/27
職場におけるストレスで、医師の診断書を必要としたときに、よく病名として書かれる「適応障害」の定義の変遷について、今回は考察したいと思います。
DSM(米国精神医学会)とICD(国際疾病分類)の二つがあります。主に臨床現場ではDSMを、政府統計ではICDを使っています。私は、この仕事を始める前は、DSMしか知りませんでした。雇用など社会における精神障がいの影響を考えるときは、ICDの知識も必要になってくることがときどきあります。
さて、①ストレス因が始まってからDSMでは3か月、ICDでは1か月以内に発症する。②ストレス因がなくなれば6か月以内に軽快するのが、「適応障害」の定義です。
そのため、今まで通りの仕事をしていて、急に「適応障害」になった際は、他の精神疾患を疑ったほうが良いというのが原則です。
今までは、適応障害と診断された後で、なかなか軽快しない「遷延性抑うつ反応」というカテゴリーがありました。しかし、ICDもバージョンアップしてICDー11になった今はそのカテゴリーがなくなりました。つまり、ストレス源を取り除いても、個人の機能不全が軽快しなかったときは、そもそも「適応障害」ではなかったということになります。
そして、なんと病名自体も「適応障害」から、「適応反応症」に変更になりました。
「ストレス因ならびにその結果に対する過度の心配や反復的で苦痛な思考、もしくはその含意の反芻といった、とらわれが特徴的である」そうです。
要するに、仕事のことがマイナスの意味で、プライベートでも頭を離れず、心配だ心配だと何度も繰り返してしまうという感じでしょう。
やや、ネガティブなことにとらわれて抜け出せなくなってしまうという点では、アスペルガー障害や近いような気がします。
アスペルガー障害の従業員を雇用するときは、「適応反応症」についてのフォローを心がけると、雇用が長続きし、本人が望んでいればキャリアアップを会社として応援できるかもしれません。
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