お悩み相談　ADHD(自称）編

P（お悩み相談）
「発達障害、ADHD

私、絶対ADHDだと思うんです。
本当に生きにくいです、薬がほしい。

先月、精神科にいって話を聞いてもらったのですが、まともに取り合ってくれませんでした。
保育園の頃から遅刻があり、小学校1-2年生の頃になると遅刻が目立ち始め、小学校3年生には忘れ物が頻発（私もしたくてやってるんじゃないんです。毎晩、ランドセルに忘れ物がないか確認しても何故か入ってない！→凄く怒られるの毎日でした。）

・今も忘れ物と遅刻癖が酷く、ギリギリにならないとやらない。
・一つ前に言われていた仕事を忘れる。
・調べ物をしていても他に気になることを見つけるとそっちに意識が向いてしまい、まともに取り組めない。
・興味関心が爆発して楽しくなると、過集中/衝動的になる。（時間を忘れる）
・ぎゅうぎゅう詰めの本が読みにくい。

また、ADHDは仕事ではポンコツだが面接などでは強い。
ストレス耐性がまったくない、とも聞きます。

これら特徴にも当てはまります。
メモをとるなどの対策もとっていますが、上司から度々馬鹿にされる( ; ; )

のでADHDに処方される薬があると聞きますし、私はそれがほしいと思っています。

どうすれば取り合ってくれるのでしょうか。病院を変えても同じ対応をされたらもう無理です。」

 

D（代表お世話人回答）

「ADHDの薬って、副作用が大きくて結構大変らしいですよ。

投与するデメリットが確実に存在するので、患者様の幸せになるかどうか治療を始める前に、ADHDの症状の重さと比較検討して投与するか否かを決定します。

それなので、すぐに投薬治療が始まるかどうかは分かりません。

医師に投薬治療しない理由を聞いてみるのはいかがでしょうか？」

 

C（お悩み相談のお礼）

「ちゃんと検査をしてもらえるところにかかろうと思います。ありがとうございました！自分でも引き続きポンをやらかさないように対策を練ります。」

 

A（代表お世話人あとがき)

「ADHDは、医師からADHDだと診断されたがっている患者さんがときおりいる珍しいご病気です。もしかしたら、ADHDは、隠れた天才等のイメージが先行しているのかもしれません。そういう方は、特に思春期の方に多い傾向があります。そこでの注意点は、「天才になる薬」はないということ。言い換えると、患者さんに、薬を飲めば才能を発揮できるようになるという過度な期待を抱かないようなアドバイスをする点です。

 

なお、ADHDのお薬は、主作用が現れ効果を実感できるまで一ヶ月ぐらいかかることもあり、その間はかなり辛い副作用のみが現れることも多いです。副作用が原因で中断してしまう場合もあります。

 

ADHDは、投薬治療に加えて、認知行動療法を通して、改善することも多いです。それなので、ご相談者さんが、「自分で対策を練る」と前向きにご自身の精神疾患に向き合ってくれていて、本当に安心しました。

 

ADHDの方を採用する場合は、認知行動療法を受けていたり、失敗した時の自助努力により知らず知らずのうちにご自分の認知を正している方を採用すると就労とともにミスが減っていく場合が多かおすすめです。

 

なお、ASDとADHDが併発している（旧名　広汎性発達障害）の方は、認知のこだわりもあるため、なかなかご自身での修正が難しいかもしれません。その際は、どのように失敗を振り返るかのフィードバックを返し、それをマニュアルにまとめさせると上手くいくケースも出てきました。